ポリデザインバンド それぞれが独立した機能を持つバンド プロジェクト推進のためのチームを単なるチームではなく、バンドと呼ぶ プロジェクト毎にバンドを組んで挑む

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プロデューサーの役割の一つとして、プロジェクトの目的を達成させるためのチームを編成することがある。
»参照「戦略家:尾谷憲一」

私が組織し、ディレクションするそのチームのことを音楽のバンドに倣って、"バンド"と呼んでいる。

私の思う、音楽のバンドの特徴は、それぞれが担当する楽器、パートを他の楽器やパートを担う人が助けることが出来ないことにある。ドラムスが下手だからといって、ギターは助けることは出来ない。
各々が自身の担当を、いや、担当のみを、お互いに影響しあいながらも、自身の能力と魅力で、一つの曲やライブを成功させるために成し遂げねばならない。
それは、私が組織するデザインのチームも同様だ。
グラフィックデザイナーと建築家は、お互いに影響を与え合いながらも、お互いを手伝うことは基本的には出来ない。
その独立した責任感と、他者に影響を受け合うチームという関係が好きだ。それをバンドと呼んでいる。

そして、クライアントには直接関係はないのだが、私(プロデューサー、ディレクター)の重要な役割の一つに、バンドのメンバー(各種デザイナー達)の潜在化した能力を引き出すことがある。
デザイナーの個性や状態を把握して、工夫を凝らしたディレクション(指示)を行う。さらには、言葉やスケッチだけではなく、他のメンバーの進捗状況と過程を伝え、デザイナーに刺激を与える。
そうすることによって、そのデザイナーが一人で同じプロジェクトの同じ部分を請け負った場合とは、きっと全く違うものが創出される。そのデザイナーが今まで生み出したことのないクリエイティブが生まれる可能性だってありえる。
それを図ること、それが生まれている状況をみること、は私にとって非常に興奮することである。
音楽バンドのライブでいうところの複数のリズムが有機的に共鳴する"グルーブ感"に似ている部分でもある。
お互いにスケッチのやりとりをしながら、素材や色、寸法を提案しあいながら、お互いの頭の中でイメージを膨らませる。
一人で想像するのとは、スケールの違う、ライブ感溢れるイメージの拡張はこの上ない楽しさだ。

現象としては打ち合わせの過程で生まれる場合が多いので、直接クライアントがその楽しさを感じることは難しいが、そのグルーブ感溢れる検討(デザインワーク)の結果、出来上がるデザインは、指示されたデザインを単純にドラフティング(図面化)したものとは、デザインの仕掛としての効果が大きく差が生じる。
プロジェクトの目的達成の確度に非常に強く影響を与えることになる。

このグルーブ感、ライブ感を感じることが出来るメンバーを各分野で見つけることが出来たことは、独立してからのこの20年間の一つの成果と言える。

役割の一例を挙げるなら、
ドラムス:構造設計
ベース:建築設計
ギター:インテリアデザイン、照明デザイン
キーボード:グラフィックデザイン
ヴォーカル:施工
コーラス:家具、印刷
といったところだろうか。
ちなみに、
作詩・曲&アレンジ:ディレクター
かな。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

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